4/12(土)W iii Z_vol.1「out of nowhere -遠藤幹大・特集上映-」
2024年に福岡で開催されたAsian Film Jointにて、監督作『それがどこであっても』が収められた『広島を上演する』の上映でトークに登壇されたのが福岡の方には記憶に新しいのですが、彼のバックグラウンドにある独自の映画的アプローチを作品に纏わせていた点で、日本人ゲストの中でも一際注目を集めていた遠藤幹大さん。
松田正隆氏(演劇カンパニー「マレビトの会」)との協働で制作された、彼の過去作『ジャンヌの声』と『それがどこであっても』の2作品を上映し、ゲストトークでは作品の「音」についてたっぷり伺う濃密な3時間。
日時:4月12日(土)
17:00 開場
17:30- 『ジャンヌの声』(30min/2015)
18:00- 『それがどこであっても』(40min/2023)
19:00–20:30 遠藤幹大(監督)・西垣太郎(録音・整音)ゲストトーク
「物語のとなりで耳を澄ます」場所:イタリア会館(天神・今泉)
https://italiakaikan.com/spazio/index.html
https://maps.app.goo.gl/RvRzAZ2M3BQ6NaYH6入場料:1,000円
ゲストトーク「物語のとなりで耳を澄ます」
当日会場には監督の遠藤幹大さんと、録音・整音を担当された西垣太郎さんをゲストにお迎えし、作品を具体例としながら映像と音の表現の可能性についてのディープなトークをたっぷり展開します!トークと並行して、主催の原田が映画の音に関する研究の第一人者、ミシェル・シオンについての解説等を試みる予定。
映画についての詳しい知識を語るというよりは、「そもそも映像と音を一緒に鑑賞する『映画』って、何なんだろう?」といった、映画の原理について触れる機会となりそうです。他では聴けない内容盛り沢山の機会を、お見逃しなく!
(フライヤーデザイン:相模友士郎)
『ジャンヌの声』(30min/2015)
出演:樋口恋 小松曜 米倉若葉 松村珠美
企画・脚本:松田正隆
撮影:小川努
録音・整音:西垣太郎
助監督:寺内七瀬
制作:コトプロダクション
あらすじ:
演劇サークル主催で行われる公演「ジャンヌ・ダルク処刑裁判」に向けての舞台稽古を行っているが、メンバーの一人であるまさこが聞いたという「ジャンヌの声」を巡り、議論が発展していく。監督からのコメント:
本作は、立教大学で開催された「Dialog/Dance/Diary-身体とイメージをめぐる演劇祭」に向けて、劇作家・演出家の松田正隆と、松田ゼミで演劇で学ぶ学生たちと共に制作した映画作品です。リサーチの過程で出演者と対話を重ねるうちに、一見穏やかに見える大学の風景の中で彼女たちは何かと闘っているのかもしれない、と思うようになりました。そこから着想を得て「ジャンヌ・ダルク裁判」と、それを上演する演劇サークルの学生という二重の役柄を演じる彼女たちの姿を描きたいと思いました。
『それがどこであっても』(40min/2023)
出演:かのけん 西山真来 生実 慧
撮影:⾼橋 航
録音:⻄垣太郎
演出補:倉橋真奈美
制作:三宅一平
制作協力:森 真理子 吉田雄一郎
製作総指揮:松田正隆
企画:マレビトの会
製作:一般社団法人マレビト
あらすじ:
或る劇団が広島についての演劇作品のリハーサルを行っている。その作品で音響スタッフとして参加している難聴の青年が、上演の準備のために東京の郊外にフィールドレコーディングに向かう。さまざまな環境音を記録しながら散策しつづけるうちに、思いもよらない音を聞き取り始める。解説:
本作は「マレビトの会」企画のオムニバス映画作品『広島を上演する』(参加作家:三間旭浩、山田 咲、草野なつか、遠藤幹大)に収録された中編。”被爆都市”として語られる大文字の歴史ではなく、そこに住まう人々の、歴史から零れ落ちる日常の時間を描くことで、広島の「いま」を捉え、核の脅威と映像の時代における「ドラマ」と「上演」の新たな可能性を探る。監督からのコメント:
演劇にはその場所にいながらにして、異なる場所や時間についての想像力に働きかける作用があります。(中略)広島市で実際に体験した出来事と、戯曲として圧縮された上演空間(間引かれた風景)の中で演じられる「広島」の劇中の出来事を比べた時に、どのようにイメージが省かれ、また加えられるのでしょうか。被曝都市についての劇を見るという体験は、見えたものよりも、見えなかったものの多さに圧倒される体験になるはずです。(『広島を上演する』HP解説より。)
遠藤幹大
1985年、三重県生まれ。京都造形芸術大学映像・舞台芸術学科卒業。2013年、東京藝術大学大学院映像研究科監督領域を修了。同大学院の修了制作として制作した長編映画『友達』(2013年)が国内外の多数の映画祭で上映される。主な映画作品に『ジャンヌの声』(2014年)、『燃えさしの時間について』(2017年)がある。
西垣太郎
1982年、滋賀県生まれ。同志社大学文学部文化学科哲学及び倫理学専攻卒業。2013年、東京藝術大学院映像研究科サウンドデザイン領域を終了。同大学院の終了制作として制作された長編映画『友達』で録音・整音を担当する。その他には『ジャンヌの声』(2014)『燃えさしの時間について』(2017)『それがどこであっても』(2023)などがある。
3月末よりzineを発行します。
前回同様、上映会のパンフレットにもなるzineを700円で発行いたします。執筆者の方も大変豪華なラインナップとなってますので、お楽しみに!
そのほか、随時追加情報をこちらのブログにアップして行く予定です。
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